December 8, 2006

帝王切開手術報告

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いまでは目もぱっちり開いている悠ですが(と言っても、生まれてすぐ開いてましたけど)、まぁ無事生まれたっっちゅうことで、帝王切開の記録を載せとこうと思った次第であります。

私がお世話になった産院では、帝王切開は部分麻酔でおこなわれます。意識があるのにお腹を切られるという貴重な体験。さらに初の出産。忘れないうちにレポート書かなきゃ!ということで、手術当日から2日目ほどのあまり動けない期間に、携帯でレポートを書きました。
ちなみに、帝王切開での出産になった理由は、「妊娠高血圧症」と「児頭骨盤不適合の疑い」のリスク回避のため。直前の選択だったから大変でした。

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■手術前の病室にて
執刀医の先生より、術中の説明あり。特に術前の処置について詳しく。脊椎麻酔を受ける姿勢を練習し、打つ場所にマーキングする。横に寝て膝を抱いた姿勢になり、なるべく左右対象な姿勢を取る練習。麻酔を入れる腰椎の何番目だったかな?そのあたりを後ろに突き出すように背中を丸める。
「先生そういうの嫌いだから」と言う看護婦の説明?で、まぐは同室できず。残念無念。
この前か後に点滴開始。これは2日間の食事代わりにもなるものなので、腕の真ん中にしっかり固定。血管が逃げて一度目はうまく入らず、二度目に成功。痛い気もするが、刺す様子を見ていると、それほど痛くない。

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■移動
点滴はついてるが、フツーに服を着たまま手術室へ移動。前室で全て服を脱ぎ、シーツのような布に包まって入室。
後日談だが、そこで脱いだ服は自動的に洗濯へ回され、夕方キレイになって部屋へ帰ってきた。

■術前
説明を受けていた通りに進む。
手術台に乗るとまず、測定機器類の装着。胸に心電図、右腕に血圧計、左腕にはさっき入れた点滴に加え、術中のみの点滴。
次に、子宮口を広げるための細い海綿状のものを取る。朝一で3本挿入しておいたもので、経膣分娩でなくてもちゃんと悪露が排出されるようにするための処置。
次に導尿。軽く麻酔を塗ってくれたみたいだけど、チクムニュッと嫌な感じ。
で、練習していた脊椎麻酔。念入りに姿勢を作って、念入りに位置ぎめして、局所麻酔をたぶん3本ほど打った後、いざ、、、って、気が付いたら「もう入りましたよ」って。全く痛くない!下半身が動かないはずなのでなすがままに仰向けに寝て、アルコール綿で効き具合をチェック。あれ?しっかり冷たく感じるんですけど。動かしてみたらフツーに足動くし(汗)。先生らもおかしいなーという感じ。心配いらないよと言われても心配になるよ〜
で2回目の脊椎麻酔。再度入念に場所を確認して、局所麻酔をしてからいざ!今度は痛〜い!針を刺す痛みはないけど、まさに腰の中の方が鈍痛を鋭くした感じ?の痛さ。で、アルコール綿検査でもちゃんと感じなくなってた。n=2の結論。脊椎麻酔は痛くないと効かない。本当か!?

手術の準備が着々と進む中、先生が「血圧低下するかもしれないから」と何度も言い、看護婦さんは一定おきに血圧を読み上げる。確かに少し数値が落ちてきた。さっきの麻酔失敗があるので不安になってて、「こんなところで死んでしまうの〜」と一瞬思うけど、すぐ「まさかね〜」と自分でツッコミを入れる。

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■手術開始
無事麻酔もかかったのでオペ開始。よくある術部のみ開いた青い布をかけられ、その端は私の頭上に立てられた物干しみたいなポールにクリップで固定。視界ゼロ。むむー残念!
メスでの開腹開始(たぶん)。一つ一つ説明しながらすすめるから、と言っていたのは術前のことだけだったようで、あとはもくもくと進んでいく。もちろん先生同士が相談したり、看護婦に指示を出したりする声は少し聞こえるけど。
でも押したり引いたりされる感覚は残ってるので、いろいろ想像しちゃいます。メスで切っていく時の押される感覚、ジャキッ、ジャキッっとハサミで切る時の音と感覚。ひゃぁ〜
ぐっと開いたりすると、ハッキリではないけどなんとも言えない鈍痛が。鎮痛剤&鎮静剤を点滴で入れてくれてたけど、けっこう辛かった。麻酔の効きのせいなのか、想像するための痛みなのか今となってはわからないけどね。鎮痛剤と鎮静剤のせいで、頭がぼーっとして、目の焦点が合いにくくなってくる。ここで寝ちゃったら楽なのかもーとも思いつつ、それじゃ部分麻酔のイミがないので、目をパチクリしたり、となりにいてくれた婦長さんに様子を聞いたりしながらなんとか乗り切る。
婦長さんが状況を時々教えてくれるのはありがたかった!「今から子宮切るよ〜」とか、「あたまが出そうだよ〜」とか言ってくれるので、あとどれくらいかわかってがんばれる。事前に手術の進行や時間配分を詳しく教えてくれていたのもありがたかった。

■いざ出産!
「頭が出るよ〜」「次は肩を引っ張りだすよ〜」という婦長さんの声と、すごく引っ張られてる感覚がつづいた後、出ました!!
驚いたことに、出て数秒後にもう泣き声が。子宮から急に出されても、すぐに息できるもんなんだねぇ。声もしっかりしてる。まわりから「おめでとー!元気な女の子ですよ」と言ってもらう。ほ〜、一安心♪

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でも実は手術はまだ始まって5分ほど。ここからが長い。次は胎盤を出すんだけど、子宮の中を引っ掛かれているような感じで痛い。(何度も言うけど、ホントに痛みがあるのかどうかは不明。でも私の主観としてはいたーい。心が弱いかなぁ、、、) ひととおり全て出したら、縫合前に念入りにチェック。腹の中に何か残して医療裁判って、最近よくあるからね〜。先生が「ガーゼの枚数数えて!」とか言ってるのが聞こえる。次は1層ずつ丁寧に縫合。子宮、筋肉、膜など内部は抜糸が必要ないように溶ける糸で縫合。たぶん糸の太さだと思うけど、先生か看護婦さんに数字で指示してるのが聞こえる。この縫合の時間が結構かかる。そして最後に、表皮はホチキスみたいなモノでカシャッ、カチャッととめていく。消毒などして、手術無事終了!たぶん手術自体は1時間ちょっとだったと思う。はじめの麻酔にてこずったから、ふつう手術室にいるのは2時間ほどらしいけど、私は少し遅めだったみたい。

■ご対面
オペが全て終了し、片付けはじめた頃、生まれた赤ちゃんを枕元までつれてきてくれる。左手はまだ点滴が付いてるし、まだ手と頭しか動かないので、右手で触ってみる。「我が子の実感」みたいなのが湧かないといけないのかなぁ、というプレッシャーを感じつつ、実感はまだない。まだくしゃくしゃで、かわいい!とも言えない。むむー。
でも、やわらかさはきもちいい。手はすごく握る力があって、爪もばっちり生えてる。お腹の中にいる時から、自分の勝手に起きたり寝たり暴れたりしてたのは実感してたけど、いざ体の外に出て勝手にいろいろ動いてるのを見ると、「他者」が出来ちゃうってすごいなぁと思う。

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■部屋へ
6人ほどにシーツごとストレッチャーに移され部屋へ。まぐが部屋の前でおつかれ〜ってまってる。鎮痛剤&鎮静剤のせいで、ちょっとぼんやり。でもアレコレ話す。保育器の中の写真も見せてもらう。写真を選んで、さっそくあちこちへ報告。
少ししてから、胎盤を持ってきてくれる。まぐに写真を撮ってもらう。ビニール袋に入ってるからイマイチ全体像がわからないのが残念だけど、思ったよか小さい。ヘソの緒は結構太くて長くて、なんだか白い。元気だったらアレコレ観察するとこだけど、動けないし朦朧としてるので、あっさり観察終了。サルなんかは自分の胎盤食べちゃうんだけど、確かに食べたくなるかも。焼いて食べたらレバーっぽくておいしそう。

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以上、貴重な帝王切開手術報告でした。

投稿者 riemagu at December 8, 2006 9:07 AM
この記事にいただいたコメント →コメントはこちらからどうぞ

ご出産おめでとうございます?!
すごいリアルなレポート!!貴重ですね?

人生経験が何倍増もした感じですね♪
私は自然分娩でしたが非常に時間がかかったので、(五分間隔の陣痛になって24時間以上。。。)
もしかして自然には無理?帝王切開になったりして??
と痛みの合間に心配したものです。
部分麻酔じゃこわかったでしょう。
でも出産の瞬間がわかるからその点はいいのかな。
とにかくお疲れ様!
母体の健康をじっくりしっかり取り戻してくださいね?。

私の場合ベビちゃんへの愛情は、
出産の瞬間は正直、わきませんでした。
でてきたときは、「ひとりで息してる!勝手に動いてる!!」という感じで
私の中から違う人間がでてきたことが受け止め切れない感じ・・・だったかなあ。
母乳をあげはじめると、愛情がわきますよ、
と何かに書いてあったけど
日々のお世話をしていくうちに、なんとなく母子の同調が取れてきた感じですわ♪

長くなっちゃった!
改めましておめでとうございます?
今度会いにいくね!


Posted by: KUMAMA : December 9, 2006 9:14 AM

ありがとー♪
是非是非会いに来てやってくださいな!
そしていろいろアドバイスちょーだーい。


Posted by: riemagu : December 10, 2006 10:28 PM
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