September 23, 2009
【Madagascar02】Antananarivo→Antsirabe
categorized in
2時間ほど寝て起床[6:00]。朝食[6:30]はパンと目玉焼き。他にも日本人がいて、なにやらこんなひどいホテルは初めてだなどとかいうおじさんが…。仕事で来たのかな?これまでどんないいところに泊まってたんだろう?そして、この先どうするんだろう?
荷物を整理して出発[7:00]。出発は早目がいいと自分でリクエストしたのでがんばりました。でも、ホテルの敷地内にすでに見慣れない植物がいっぱいで、しかもさっそく旅人の木なんか見つけちゃったりして、これもしウチらだけだったらまず出発出来ないよ。ガイドを雇ってよかった〜。
Antananarivoの街中はすごい渋滞。バスとタクシーと自家用車と自転車とヒトでごったがえして全然進みません。歩くヒトやアイスクリーム売りの徒歩ワゴンの方が早いくらいです。リチャードいわく「ポリスがいなければもっとスムーズなのに」だそうで、確かに警官らしき人物が立ってなにやらやっている交差点を過ぎるとウソのように流れ始めました。
それにしてもヒトの人数は半端ではないです。あちこちから湧くように出てきます。
道路わきで米や肉が売られ、みんなKioskのような店で朝食をとっています。定番はドーナツとコーヒーだそうです。
アイスクリーム屋さんや電話ボックス屋さん(ボックスじゃなくてカサだけど)、果物屋さん。
妙に近代的なガソリンスタンド。Ar.2,350/Lということは、約115円/Lで日本より少し安いかな。
もちろん面白そうなお店もいっぱい。
バイクは結構たくさんいました。
あ、おもちゃ屋にペンギン発見♪ おもちゃ関係はMde in Chinaばかりだそう。リチャードの子どものおもちゃも中国製ばっかりだって。きっとこのペンギンも中国生まれなんだろうなぁ。
行き交う車の中には、屋根の上に荷物を満載したバン、いわゆるTaxi Bluesと呼ばれるバスがたくさん見られます。荷物もギチギチに詰まれていますが、車の中もヒトでギチギチ。腕ひとつ動かせないのではないでしょうか?これで都市間を移動するんだから、よくもつよなぁ〜
生垣としてハナキリンが普通に植えられてます。リチャードによると、お金持ちが防衛のために植えるそうな。なるほどハナキリンが植えられているウチは立派な家が多い。
【ハナキリン/Christ plant/Euphorbia milii】
大地と人種はアフリカ、建物はヨーロッパ、ヒトの多さやお店の雰囲気はアジアといった具合ですね。
さて車は長い渋滞を抜けようやく郊外に出て川沿いに進みます。いきなりあたり一面に田んぼが広がります。
【サギの仲間・現在種名調査中】
レンガ工場やら洗濯屋がいっぱいいます。レンガ工場って言っても河原や原っぱで焼いているだけで、土手に積んで売ってました。洗濯屋さんと言っても、川で洗ってるだけで、土手に広げて乾かしてました。そしてやっぱりどの仕事にもものすごいたくさんのヒトが群がっています。ヒト多すぎです。
牛車もいっぱいいました。悠もいたので牛車にキャッキャ言ってたら、リチャードが「触りたいですか?」と聞いてくれ、「うん」って答えたらすぐに車をとめてなにやら交渉してくれました。「後ろから触っていいよ」とのコト。後ろからで大丈夫かいなと思いながら近づくと、見事に蹴られたrieでした… だけど、こうやってすぐに車をとめて見たいものを見れるのはいいところです。
【マメの仲間・現在種名調査中】
そうそう、今回はいわゆるツアーではなく、ガイドのリチャードに加え、ドライバーのジャドゥさんと車(HILUX/TOYOTA)も専属に雇い、ずっと一緒に動くんです。よろしくお願いしまーす。
さて、車は川沿いをどんどん進み、今回のメインストリートサザンクロス街道(国道7号)へ。Antananarivoを迂回するバイパスを日本が作ってくれたんだよーなんて話を聞きながら、グネグネのワインディングを進みます。カーブはきつくて道は狭いけど、舗装はかなりしっかりしていていい道路です。ワインディングと言っても日本の山道のように木々が生い茂る感じではなくて見晴らしもよく、バイクで走ったら気持ちいいだろうなぁ〜。
こんな風景の中を進むと時々集落が現れます。
マダガスカルっていうと、熱帯雨林か乾燥した大地をイメージしてましたが、この国道7号線がしばらく南下するルートは「中央高地」といって、標高が高いエリア。比較的涼しくて過ごしやすいしマラリアも少ないってことで、入植したフランス人が中央高地沿いに都市を作ったそうです。
見渡す風景も、なんか日本のどこかで見たような田園風景。斜面を利用した小さい田んぼと民家が、「里山」風景のようです。
時々小さな街もあります。Ambatolampyはアルミの街だそうで、あちこちにアルミの鍋の露店が出てました。
街には教会もあります。
伝統宗教の他にキリスト教徒が多くいるそうです。マリア像の露店まであります。
お墓はかなり立派で、死者を布にくるんで安置するそうです。
東は神聖な方角で、お墓は全て西向きです。5年毎に先祖を祀るお祭りがあり、全ての遺体の布を交換するそうです。まだ生きていると考えられているため、女性同士や男性同士、夫婦はいずれ一緒の布にくるむけど、夫婦ではない男女はたとえ兄弟でもダメなんだって。その他、日時は占い師が決めたりと、まだまだ伝統的な祭りが健在です。リチャードは遺体を見るのが怖くて参加したくないって言ってました(笑)
でもやっぱり基本は山というか荒野と田畑です。
田畑で育てているのは稲とキャッサバ。山は多くが植林されたもので、マツ、ユーカリ、ミモザなどが多いそうです。炭にして売るための植林で、原生林は国立公園の一部にしか残っていないとか。
途中でキャッサバ畑に止めてもらいました。実物を見るのは初めてです♪なんとユーフォルビア科だそうで、ハナキリンと同じように千切ると乳白色の液が出てきます。有毒のはずなのに、根は食べられるんだから不思議です。
【キャッサバ】
それにしてもこんなに何にもない道なのに、人がいっぱい歩いてます。牛車を引いている人もいます。
だって、しばらく車で走ってきたのに数十キロ何もなかったよ?いったいどこにいくの?
聞いてみると、市場や田畑への途中だそうです。日本だとこんな感じのところ歩いている人なんてまずいないでしょう。
快走しているといきなり牛の群れに遭遇します。なんでもずいぶん遠くからAntananarivoへ牛を売りにいくそうです。
数百kmの行脚はざらで、TOLIARAからAntananarivoまで千kmを越えるような行脚も普通みたいです。実際、ちょうどすれ違う牛追いの人に「どこからきたのー?」とリチャードに聞いてもらうと、「Toliara!」ってホントに言ってました!!
Antananarivoに近づくについれ、痩せた牛が目立とか。途中で売り物の牛が死んじゃったりするんだろうなぁ… お金持ちはトラックで売りに行くそうです。ますます貧富の差が広がりそうですね。
そうこうしているうちに、昼食ポイントがある街Antsirabeに到着[11:30]。
ここはリチャードの故郷だそうです。人力車がいっぱい走っています。
バイクまで人力車で運んじゃいます。さすがにちょっと重そうにしてたけど。
昼食はコギレイなレストラン「Tatamo Bar」に連れて行ってくれました。
Antsirabeはきれいな街ではありますが、それでもあちこち砂っぽいのに、妙にこのレストランだけ都会っぽいんです。貧富の差というか、なんかここだけエネルギーものすごく消費してそうで、いまいちいい感じじゃないというか… 行程表にはローカルレストランとありましたが、もう少しローカルなところがよかったかなぁ。
料理はフランス料理ということでいちおスープと前菜とメインみたいな感じで出されますが、料理方法は肉とポテトとか串とかでまぁジャンクな感じです。味もマズマズでした。
けっこうゆっくりと食べて[13:30]出発。
再びサザンクロス街道をひた走ります。
見えるのは少しの木が生えた山々と水田、すごく小さな集落ばかり。道はグネグネと曲がりながら、小さい峠をいくつも越えていきます。相変わらずたまに道路に面した集落があり、さらにたまに少し大き目の街があります。
ところどころ道路が陥没していて、車が見えると子どもたちが埋めるそぶりをします。直したからお金よこせとせびってきます。無視するに限ります。
山は相変わらず焼かれていますが、トウダイグサ(ユーフォルビア)科のタピアという固有種は残るそうです。
タピアの実はあまずっぱく食べられるので、タピアの実を集めて売っている人もいます。路肩に止めてタピアの木を観察したあと、実を買ってみました。一袋100アリアリ(約5円!)。種が多くて食べにくいけど、たしかにあまーーい。
【タピア/Tapia/Alchornea sp.】
タピアの他にはヤシやユーカリが見えます。
【種名調査中】
他に食べれる植物としてアフロィアという1科1属1種の植物があって、その葉をバニラと一緒に紅茶にするそうです。
【アフロィア/Aphloiaceae】
さて、タピアは1粒で終わりにして、しばらく行くと、村の中でなにやら白い布を広げてやってます。
まさにさっき話してた祭りですヨ!あの白い布の向こうで、遺体の布を交換していたのかな… 確かにちょっと怖い。
村を抜けてちょっと行くと、なにやら崩壊した橋が。
どうやら政権交代による情勢不安の際、橋を破壊してAntananarivoへ石油を運ぶことができないようにしたそうです。やるコトが過激です。
日本離れした景色の中を進むと、自転車で走る白人の集団が。
どうやらフランスからツアーで来ているようです。そりゃ気持ちよいだろうなぁ。もともとフランシュの植民地でしたから、フランスからのツアーは盛んなようです。リチャードも以前はフランス人の案内をしていたようですが、やっぱりフランス人は嫌いだそうで(笑)、日本語を勉強して日本人のガイドをするようになったとのこと。今はフランス人からの依頼があっても断るそうです(笑)
それにしても本当にアチコチ焼畑してます。
原生林を焼いて牛の牧草地にしたり、ユーカリやミモザを植林し、それで炭を作って売っていたりして… 長くはもたないだろうなぁ…
街の入り口には警察が立っており、ウチらが止められたのは1回だけですみましたが、Taxi Bluesのように何人も乗っている車はすべての街で止められてなにやらチェックを受けるらしいです。
前の大統領は軍と対立したわけですが、こういうワイロに厳しかったのも一因とか。大統領の交代により最近またワイロを要求する警察官が増えていて、リチャードは「アンマサン」と呼んでました。親指と人差し指をこすりながら要求する姿がマッサージ師に見えるようです。こういうのってどうしたらなくなるんだろうねぇ…
そんなこんなで、アンマサンを見ながらちょっと大きめの街に入りました[15:30]。
どうやらココは木彫で世界遺産に登録されたZafimaniryの入口にあるAmbositraという街のようです。
【種名調査中】
リチャードに「木彫り欲しい?」と聞かれたときは最初あんまりいらんかもと思ったんだけど、世界遺産という言葉を聞いて俄然欲しくなるんだから世界遺産ブランドすごいもんです。ARTS MALAGACYというおみやげ屋さん的な木彫り屋さんに入り、カメレオンやドードー、カバなどアレコレと買ってAr.58,000。確かに細々といろんな人に買うおみやげにはいい感じであります。Antananarivoなんかで買うと軽く10倍くらいするので、ココで買うのがオススメです。ついでに工房も見学させてもらえちゃったし♪ で、駄菓子屋みたいなお店で飲み物を書い(Ar.4,000)、出発(16:00)。
少し行くとZafimaniryへの入り口があり、帽子みたいな木彫りの食器が売られてました。平らな部分がまな板で、その周りのヘコミ部分がお皿という一石二鳥の食器です。欲しかったけど、持って帰れないので諦めました。以前、リチャードのガイドを受けた日本の博物館関係者が、道行く人々の使っている民俗道具を買い付けてまわり、結局手荷物が120kgを超え、追加料金が$5,000かかったそうです…。ウラヤマシイ。
【種名調査中】
【種名調査中】
さぁそろそろ日が傾いてきた!ってことで、急ぎ足に。
そしたら、急に悠がもどした!イキナリだったんでビックリした〜。早速変な病気にでもかかったのかと思ったけど、もどしたらスッキリしたようで、どうやら車酔いらしい。そりゃ昼ごはん食べた後に、揺れる車内で逆立ちしたりしてたもんなぁ…
しょうがないので、峠っぽいところで小休憩。車から降りて30分ほどブラっと散歩して復活。あと少しガンバロー!
ずいぶん薄暗くなってきた頃、国道7号から国道23号へ左折。
分岐点にPark National Ranomafanaの看板が。いよいよ熱帯雨林ですヨ。この道もキレイに舗装されてますが、さっきよりもよりタイトなカーブが続きます。しかも、かなりひどい霧!全然前が見えません。いったいどんなところを走ってるんだろう?
すでに周りは熱帯雨林なのか?全く分からないまましばらく行くと、ようやく今夜の宿、Domain Natureに到着♪(18:30)。
到着するや否や当然のようにポーターが荷物をうばっていきます。ムカつくけど、細かいのがなくてAr.2000。チェックインは全部リチャードがやってくれている(ラクチン)間に部屋に入ると、いきなりトイレでヒルヤモリ発見。rie大コーフン。
ってかアチコチにいます。とりあえず捕まえてみました♪ だって部屋にいたんだもん。仕方ないよね。しかし、日本のヤモリよりめっちゃすばしっこい。日本のヤモリなら一発だけど、かなり苦労しました。
部屋はナカナカ広い部屋で、蚊帳もちゃんとついてました。電源もあるし、言うこと無し♪19:00から夕食です。
メニューは、THBビールとザリガニスープ、デカイ串焼き、パイナップルソルベ、パンでした。ザリガニスープは地元の料理らしいのですが、味が薄い…。まぁでもそれなりに美味しくいただけました。
その間、リチャードは明日のガイドを探しに行ってきてくれました。現地で探すんですねぇ。ありがとう♪ってことでチップAr.5,000。ビールでも飲んで、明日もヨロシク。
夕食後、洗濯、シャワー、充電、トレイル準備をして、23:00就寝。
そう言えば、2時間睡眠だったのに車中一度も寝なかったなぁ。がんばった〜。
シャワーが固定でちょっと使いにくいのと、床の斜度がわるいのか扉の防水が悪いのか、水が部屋側に流れてちょっと苦労しましたが、ちゃんとお湯も出て快適。
ってことで、オツカレサマでした〜。
□本日の移動(GPS logger)
約14時間、368.420km
Googleマップのサイトで 20090923マダガスカル を表示
□本日のお会計
Ar.79,000(3,854円)
http://riemagu.jp/mt/mt-tb.cgi/2740